フルーツ果汁入り醤油「Beauty Soy Sauce」の商品ラベル、カタログ、WEBサイトのデザインを弊社で行いました。
Beauty Soy Sauceは、フルーツの果汁の酸味とうすくち醤油のコクとうまみを同時に楽しめる調味料です。アップル、ラズベリー、マンゴーなど13種類のラインナップがあります。
Beauty Soy Sauceは、一般的な醤油の味のイメージとは異なり、フルーツ果汁の味が際立つ個性的な調味料です。
そのため、Beauty Soy Sauceを日本料理などに”いわゆる普通の醤油”として使用することは少々難しく、カルパッチョやステーキソースなどの海外の料理との相性が良いという特徴があります。現に日本国内ではBeauty Soy Sauceは料理研究家やホテルレストランのシェフなどに愛用されています。
そういった背景から今回の依頼では、日本の市場だけではなく、海外の市場でも通用するラベルデザインをクライアント様から求められていました。
デザインコンセプトは、クライアント様と一緒に作っていきました。クライアント様の想いとして「通俗的な、いわゆる日本のお土産のようにはしたくない」「パリの露天市場にあるようなおしゃれな〜」「海外らしいシンプルな〜」など、そのままかたちにはするのは難しいけれど、イメージのキーワードを豊富に持っていました。
そのため今回の場合には、キーワードから連想されるサンプルをクライアントと一緒に収集し、それを基に複数のデザインラフを制作しました。そして、それらを土台に「パリっぽさ」「海外のシンプル」などの断片的なイメージについて議論し、デザインラフを更新しながらプロジェクトを進めました。
また、イラストのテイストの検討にも注力しています。Beauty Soy Sauceには、アップル、ラズベリー、マンゴーなど13種類のフルーツのラインナップがあります。ラベルの中のフルーツのイラストは、その13種類の商品を見分けるためにも重要な要素となっています。
クライアント様からも「写真で生っぽい印象にはしたくないのでイラストが良い」「イラストだけど具体的」という断片的なイメージがあり、デザインコンセプト同様、こちらも議論のなかでイラストのトーンを作っていきました。
デザインコンセプト「最低限の要素で説明する」
打ち合わせを経て、ひとつのものの中に多くの情報量を入れることが”プラスではない日本らしさ”を彷彿とさせてしまうのではないかという話になりました。例えば、英単語一字の海外映画タイトルが、日本に輸入されて長文の映画タイトルに変えられてしまうような。そんな話をヒントに、商品の説明やキャッチコピー的な文章、無意味なグラフィックなどの要素を極力なくす方向性のデザインとなりました。
デザインを展開する上では、説明を多くしすぎないことで高級感を演出するワインのラベルデザインを特に参考にして制作を進めました。それによって、完成したデザインはシンプルで上品な印象に仕上がりました。
イラストも、デザインコンセプトに合わせて、悪目立ちしないが存在感のある丁度良さを目指しました。こちらでもワインラベルの中のイラストを特にリサーチし、クライアント様と一緒に最終調整しました。
海外の展覧会に出品し、海外のお客様にもご好評いただいています。
また、Shangri-La Hotel, Tokyo 様とのコラボレーションが実現し、Shangri-La Hotel, Tokyo仕様の商品がホテル内にて発売を開始しました。