未来のコミュニケーションのデザイン開発支援
カシオ計算機株式会社 デザインセンター
『カシオ計算機株式会社』の未来のコミュニケーションの事業化をゴールにした新規事業開発支援を行いました。本プロジェクトは、『カシオ計算機株式会社』の戦略企画室、商品企画室、デザイン室と、ワークショップを利用したデザイン手法によって、協働しました。
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課題背景
本プロジェクトでは、技術視点のアイデア発想だけでなく、ユーザーの感情や習慣に寄り添ったアイデア発想も行う必要がありました。
自社の社員だけでアイデアを出そうとすると、自社の製品・技術に関しては一番詳しい立場にいるので、どうしても創出するアイデアが技術起点に寄ってしまい、ユーザー視点が意識されづらいという課題がありました。
そのため、デザイン手法を取り入れたプロセスで、リサーチやアイデア発想を行いました。
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プロセス
リサーチフェーズ
リサーチフェーズでは、想定するユーザーにとっての未来のコミュニケーションについてチームで知見を深めるために、以下のサービスデザインツールを用いました。
- 「任天堂Switch」「HTC VIVE」といった最新のデジタルプロダクトのを実際に自分たちで使ってみる「ユーザー体験」
- その製品について極端な使い方をしている人にインタビューを行う「エクストリームユーザーへのインタビュー」
- 対象プロダクトの分野に知見がある方にインタビューを行う「有識者インタビュー」
- 自分たちのコミュニケーション体験を文章化して、価値観を表すキーワードを見つける「体験作文」
分析フェーズ
リサーチフェーズで集めた情報を、アイデア発想の材料として活用するために、自分たちの視点で分析し、ユーザーと自社との共通ポイントを見つけどういう方向でアイデアを出すのかを決めるために以下のサービスデザインツールを用いました。
- 市場での立ち位置を可視化する「テリトリーマップ」
- 想定するユーザーの分析、大事にしてること、困っていること、価値観などを整理する「プロファイルマップ」
- 未来の社会の状況などを予想して、描いてみる「ソーシャルランドスケープ」
- 今の製品の悪口を出すことで課題をあぶり出す「悪口ストーミング」
- 「なぜ」を繰り返して問題を解決に導く「Why5」
- ユーザーとなりそうな人のコミュニケーション価値観を要素で分ける「インサイト因数分解」
- 解くべき問題をQUIZ形式で定義する「How might we Question」
アイデア発想フェーズ
アイデアフェーズでは、アイデアの数をなるべく多く出すことで思考を高め、チームでお互いの思考を刺激し合うことでユーザー視点の質の高い創造性のあるアイデア創出をするために、以下のサービスデザインツールを使用しました。
- アイデアを広げる「ブレインライティング」
- ユーザー体験を物語で可視化する「ストーリーボード」
- その物語に登場するプロダクトを素早く試作する「ラピットプロトタイピング」
- 実際にサービスをローンチした場合を想定して書く「未来のプレスリリース」
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アウトプット
経営層に向けたプレゼンテーションの資料作成を協働し、最終的な事業アイデアを提案
代表的なサービスデザインツールに加え、弊社が日本人向けに独自開発しているクリエイションツール「DSCL METHOD CARDS」を駆使しながら、本質的な体験価値の探索及びアイデア創出をクライアントと共におこない、経営層に向けたプレゼンテーション資料作成を協働し、最終的な事業アイデアの提案に至りました。
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用いたデザインメソッド
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チーム
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Clientカシオ計算機株式会社
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Planning平野 友規(DSCL Inc.)
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Facilitation白砂 貴行(DSCL Inc.)、大竹 沙織(DSCL Inc.)
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Technical Direction落合健太郎(DSCL Inc.)
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Design楠 侑磨(DSCL Inc.)、落合健太郎(DSCL Inc.)、小橋 隆司(DSCL Inc.)、白砂 貴行(DSCL Inc.)、大竹 沙織(DSCL Inc.)