日本海側で唯一の海中展望塔である「玄海海中展望塔」は、2024年4月にリニューアルオープンしました。水深7mの海中展望塔からは、波戸岬周辺の魚、海藻、貝類を自然のまま見ることができます。
今回のリニューアルでは、展望塔内の壁に360°のスクリーンを設置し、海を旅するストーリーを壁一面や天井に投影できるようになりました。また、魚の紹介や、展望塔周辺の観光情報を紹介するサイネージコンテンツも充実し、まるで海の中にいるような没入感を味わえる内装と、波戸岬周辺や玄界灘の情報を得られる施設に生まれ変わっています。
DSCLは、サイネージコンテンツのGUI制作を担当しています。
課題背景
今回制作したコンテンツは、展望塔から見られる生き物の紹介や、周辺の観光情報を紹介する内容になっています。
来訪者の層とコンテンツの内容から、ターゲットを女性向けでポップな印象に。
そして、リニューアル以前の手作り感のある雰囲気を少し残すイメージで、クラフト要素を取り入れ、温かみのあるデザインを意識してグラフィックを作成しています。
また、わかりやすい動線を意識して、画面遷移やボタンの位置なども検討してUIを制作しています。
プロセス
展望塔や波戸岬周辺についてのリサーチ
展望塔から見られる生き物の種類や周辺の観光情報をリサーチして、イラストやロゴデザインなどにモチーフや色に反映させて、玄海海中展望塔ならではのデザインになるようにしました。
コンテンツの内容に合わせたUIデザインの制作
展望塔での体験や、周辺の観光が楽しくなるように、賑やかで、ポップなデザインにするとともに、ターゲットに合わせ、女性らしい爽やかな印象になるようなデザインを設計しました。
また、体験を邪魔しない違和感のない操作性のあるUIになるように、情報設計・UI設計を行なっています。
アウトプット
コンテンツ1「玄海の海のいきものたち」
概要
玄海海中展望塔から見られる魚の紹介をするコンテンツです。
デザインの意図
リニューアル前の手書きポップをイメージして、クラフト要素を加えつつ、幾何学のタイトルや、ポップな色合いで新しさを出すようにしています。
背景のイラストには、展望塔から見られる生物を描き、岩場にはアラメ・アカサンゴ・サザエ・ヒトデを、魚影はオヤビッチャとチョウチョウウオを描いています。
タイトルや全体のカラーリングは展望塔から見える海をイメージしており、差し色の赤は波戸岬から見える美しい夕日をイメージしています。
コンテンツ2「展望塔の周辺情報」
概要
周辺の観光スポットや展望塔の情報を載せるコンテンツです。
デザインの意図
海の生き物たち同様、クラフト要素をいれつつ、女性向け旅行雑誌のようなゆるく可愛らしい印象のデザインで、楽しく観光スポットが見られるようなUIを作成しました。
装飾は波戸岬の海や玄界灘の島々などをイメージして、波や島、展望塔をモチーフに作成し、玄海海中展望塔ならではのデザインになるよう工夫しています。
また、各コンテンツを選んで遷移した時に違和感がないようなカラーリング設計などを検討し、使いやすいUIになるよう検討しました。
用いたデザインメソッド
チーム
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Owner Client佐賀県唐津市
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Client株式会社乃村工藝社
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Directionモンブラン・ピクチャーズ株式会社
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GUI Design西澤 知恵里(DSCL Inc.)